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  • 2020.05.14 Thursday
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STAFF

壊すところまで考えて造る、ということ

森鴎外が『普請中』という短編小説を発表したのは1910(明治43)年。
鴎外は作中で当時の日本の状態を"普請中"(今風に言えば"工事中")と表現した。
それからもう100年以上になる。

今日の日本では"ストック型社会"ということがようやく言われるようになり、「せっかく造ったものはできるだけ長く使いましょうョ」という気運が高まっている。
そうは言ってもモノには寿命があるから"壊してはまた造る"というサイクルもまた止むことはない。

東京オリンピックの誘致に伴う新しい国立競技場の建設について、「当初計画の通りには造れない」とか、「おカネが足りない」とか、みっともないニュースが次々と聞こえてきている。
誘致合戦の間には、そういう基本的な事柄は全く問題にならなかったのだろうか。
不思議で仕方がない。

アテネや北京のオリンピック、南アやブラジルのサッカーW杯でも「工事は間に合うのか?!」とたびたびニュースになった(それを高見の見物と決め込んでいた)が、それは残念ながら対岸の火事で済まなくなってしまった。

ともあれオリンピックが一つの大きな節目となって、首都圏を中心に"普請中"のラッシュである。

今日目にとまったニュースは、「日本一難しい解体工事」に深夜潜入
現場は渋谷の東急百貨店東急東横店。
渋谷には何度も行ったことがあるから痛いほど分かるような気がするけれど、この解体は確かに"日本一難しい"かもしれない。
鉄道の線路(しかも山手線を含む)を跨ぐ形で、継ぎ接ぎだらけの建物が建っているわけだから。

"ストック型社会"というのは、スクラップアンドビルドのサイクルを極力長〜くしていく、という要請だと思う。
だからこそこれからの時代、より一層重視されるようになるのは、"どう建てるのか"はもちろんのこと、"どう使い続け"、"どう修繕し"、"どう壊して"、"どう廃材(の多く)を再利用するのか"を総体的に含み混んだ計画性、ということになる。

こんなことを書いていたら、「そういえば何年か前に"mottainai"が流行語になったよなぁ」とふと思い出した。

JUGEMテーマ:日記・一般
  • 2015.06.02 Tuesday
  • 17:27

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